「ひび割れ壺」という、愛の物語
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人を愛することを学ぶためにも、子供は幼少期に、
周囲の人からたっぷり愛される必要があります。
しかしながら、悲しい幼少期を生きた人でも、
幸せな人生を送っている例は多くあります。
実際に、私も、妻も、幼少期は片親で育ちましたが、
今はとても温かい家庭を築くことができています。
そんな私達が大切にしている物語が、
「ひび割れ壺」というお話です。
インドの水汲み人足が、2つの壺を持ち、
水を運んでいました。
1つは日々が入った壺、もう1つは完璧な壺。
小川からご主人の家まで水を運ぶ時、
完璧な壺は一滴もこぼさないのに、
ひび割れ壺は半分をこぼしてしまいます。
ひび割れ壺は惨めな思いをしたまま
しばらく水を運び続け、ある時、
人足に話し掛けました。
「ひびが入っている私は、
水をこぼしてしまって恥ずかしい。
あなたの努力を無駄にしてしまって、
とても申し訳無く思っている。」
しかし、人足は言いました。
「小川とご主人の家の間の道端に、
綺麗な花が咲いているのを見てごらん。
君が通る側の道端に花の種を蒔いたんだ。
そして君は、毎日、水を撒いてくれた。
僕はこのお花を、
ご主人様の食卓に飾っているんだよ。
君があるがままの君じゃなかったら、
美しいお花でご主人を喜ばせることも
できなかったんだ。」
誰もが、様々な事情を抱えて生きています。
大切な人を亡くしてしまったり、
1人で子供を育てていたり、
誰かに裏切られてしまったり、
不運にも借金を背負うことになったり、
病気に苦しんでいたり、、、
何らかの事情を抱えながらも、
それを乗り越えて、未来に向かって生きています。
だからこそ、私は、誰もが「ひび割れ壺」だと
捉えることが大切だと思います。
決して完璧ではなくても、
その「ひび」が、誰かを救っている。
そんな風に、自分の「ひび」も、
他人の「ひび」も、愛せるようにしたいですね。
子育てにおいても、生徒さんの指導においても、
私は、この姿勢を大切にしたいと考えています。
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藤沢涼
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