■元電通マン【藤沢涼】の挑戦

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電通の本社ビル「売却成立」に思うこと

2021年06月29日

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3,000億円で売りに出していた電通の本社ビルが、

2,680億円強で売却できた(TSR報道)そうです。

 

11年間のリースバック契約で、

帳簿価格約1,790億円に対して

890億円を譲渡益として計上する見込みなので、

3期連続の赤字は、免れそうですね。

 

ただ、これから借りるスペースの規模を

縮小したとしても、翌期以降は莫大な家賃を

マイナス計上していくことになるので、

本業での収益改善ができなければ、

社員の更なる給料削減に

メスを入れざるを得なくなるでしょう。

 

ここからは、BS/PLを幅広く鑑みた、

真の経営力が問われます。

 

2001年以降、国内最大規模の

売却額となったこの汐留オフィスで、

私は、10年以上働きました。

 

無機質なビル自体は、

あまり好みではありませんでしたが、

その巨大な塗り壁のような様相は、

私自身の存在感も、

大きく感じさせてくれました。

 

「俺は、あの自社ビルを持つ、

 電通の社員だ」

 

このような勘違いのプライドを

胸に刻んでいたことは、否めません。

 

ただ、

 

「多くの企業が、

 自社ビルを建てた時が頂点」

 

と言われる通り、

電通の経営がどんどん厳しくなり、

現在、窮地に立たされていることを、

反面教師にしたいと思います。

 

個人も企業も同じで、

収入以上の支出をしたり、

無駄な投資の失敗が続くと、

いつかは、キャッシュが尽きます。

 

私自身、電通を退社した後に

億単位の資産を構築してきましたが、

調子に乗ってしまったら

これらを一気に失うことを認識し、

堅実経営していきたいと思います。

 

いつまでも、

教訓を与え続けてくれる古巣に感謝です。

 

本日の写真は、退社直前の、

電通本社ビルと私です。

 

 

 

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