不祥事から信頼を産んだ奇跡
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松下電器製の石油ファンヒーター事故で、
広告が松下の謹告に染まったこと、
覚えていらっしゃいますか?
2005年、
古いファンヒーターの欠陥により、
一酸化炭素中毒死事故が
発生してしまったのです。
私は、2001年から2006年まで、
電通において松下電器(現パナソニック)を
担当していましたので、
ちょうどこの謹告(お詫びと回収のご案内)を
各媒体に展開する仕事をしました。
当時の中村社長は、
「事故の再発を許せば、
明日の松下電器はない」
との社長通達を出し、
全社員が徹底して
この事故に向き合うことを
要求しました。
それまで、日本の企業は、
不祥事から逃げる傾向にありました。
隠して、隠して、
バレなければ良いだろう・・・
こっそり対応しよう・・・
という姿勢だったのです。
しかし、中村社長は、
絶対に逃げませんでした。
ちょうどV字回復を標榜し、
その過程にあった最中だったのに、
全精力をこの対策に注ぎ、
解決に向かっていったのです。
そして、全石油ファンヒーターの
存在を明らかにして、
今後同じようなことが無いように
可能な限りの手段と資金を使うと
宣言しました。
テレビのCMや新聞での全面広告に加え、
郵便局の配達地域指定郵便により
日本の全戸に注意を促していきました。
これらにより、松下電器は、
計249億円もの予算を、
投じたと言われています。
このような徹底した対応により、
謹告でありながら、
CM好感度2位を獲得するなど、
社会にもその姿勢が認められました。
これは、
「企業姿勢に嘘がない」
という評価によるものでした。
このような企業側の
素早い真摯な対応は、
死亡事故を起こしてしまったという
大きなマイナス面を補って、
逆に、松下電器に対して
信頼感を高めたという消費者もいます。
私は、このような松下の姿勢、
当時の中村社長の対応から、
不祥事に対するリスクマネジメントを
学ばせて頂きました。
企業だけではなく
1個人でも、大きな失敗、
周囲へ掛けてしまう大迷惑、
色々と起こしてしまいますよね。
そのような時に、
知らぬ顔で何もせず、
ほとぼりが冷めるのを待つか。
徹底して向き合うことで、
逆に、信頼を勝ち得るのか。
私は、常に、後者を
選んでいきたいと思います。
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藤沢涼
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