■元電通マン【藤沢涼】の挑戦

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元電通マンの告白12~過労死~

2013年05月02日

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1991年8月、
電通の社員の男性が
自宅で首を吊って
自殺しているのが発見されました。

入社してから
自殺するまでの1年5カ月、
休日は1日もなく、
半日有給を取っただけ。

睡眠時間は、
連日30分~2時間半。

顔色が悪く、
痩せて顔面に赤い斑点ができ、
コンタクトレンズや喉の不調を
訴えていました。

睡眠不足と過労から
うつ病になったものと思われます。

彼の両親は電通を相手取り、
従業員への安全配慮義務を
怠ったとして
総額約1億6300万円の
損害賠償を求める訴訟を
起こしました。

最高裁にて、
会社側に責任がないとする
電通側の上告部分は棄却され、
電通が約1億6800万円の賠償を
両親に支払うことに加え、
同様な事故の再発防止の誓約を
することで和解が成立したのです。

自殺から10年経っての和解です。
遺族の怒りと心労を思うと、
いたたまれない気持ちになります。

私が入社したのは、
この和解が成立した2001年。

入社前にこの事実を聞いたものの、

「きっと、労働環境は改善しているだろう、、、」

と考えていました。

しかし、私を待っていた環境は・・・

自殺した彼と、ほぼ同じでした。

事故の再発防止を
誓約したはずなのに、
サービス残業は常態化したまま。

社員は勤務時間を過小評価して
申請している状態でした。

私は、死を選ぶことはありませんでしたが、
それでも、精神的に追い詰められたことは多々あります。

同僚の中には、
入社前とは別人のように心を失った人もいます。

広告の成果を問われ、
煩雑な業務が急増している昨今。

新たな犠牲者が出ないことを
心から願っています。

 

 

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コメント

  • by ニゴゴミ

    就職活動時、電通は選択股の一つでした。
    世の中を巻き込むムーブメントを起こしてやるぜ!と意気込んだものの、不採用。
    華やかな世界にいて、高待遇も魅力的・・・だと思っていましたが、
    現実は全然違うのですね。
    これじゃあ何の為に生きているのか分からない。
    希望に満ち溢れて入社した社員が、絶望に塗れた顔で仕事している姿を想像すると、
    とても切ないです。

    6 5月, 2013 2:32 PM

  • by たろさ

    不幸にしてまたも繰り返された悲劇・・

    もし、亡くなられてしまった高橋まつりさんが、ネット検索なりして、電通OBの藤沢さんのこのブログを目にしていたら少しは違った未来になっていたかもしれないと思うと、切ないですね・・

    合掌

    14 10月, 2016 9:15 PM




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